サイトへ戻る
· ルター,宗教改革500年

マルティン・ルターによる聖書(6/4)

『マルティン・ルターによる一日一章』より

6月4日

イエスは言われた。「『できれば』と言うか。信じる者には何でもできる。」 (マルコ9:23)

 だから、信仰において力強いことはこれである。それがどんなに重大なことであっても、もしあなたが信仰をもって、あなたをキリストに与えることができるなら、それは必ずそのように成るはずであって、悪魔も死もそれを阻むことができるほど強くはないはずだということである   

 それゆえに、たとえ私たちが、みじめに死んでいるように見えても、また、罪に陥っていたり、ペストやその他の病気で床に伏していても、それは神の前では、まったく異なる様相を呈していることを信じるべきであって、喜んでこう言おう。「たとえ貧困、ペスト、死がそこにあったとしても、私は一人のキリスト者としては、貧困、ペスト、死から自由であることを知っている。なぜなら、私の主キリストの前には、溢れるばかりの豊かさ、健やかさ、聖らかさと生命があるからである。まだ、私がそれを見ていないので、ここではみことばだけに頼るにしても、私は自分自身の目でも、それがまことであることを見るであろう。確実にそのように成るのである」と。

(『慰めと励ましの言葉ーマルティン・ルターによる一日一章』)

「貧困、病、死」は人を絶望させる。しかし、それを受け止め、共に傷つきながら、抱きとめようとする存在との出会いがやがて希望を育む。その存在こそキリスト。信じられることが救い。(N)