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· ルター,宗教改革500年,聖書

マルティン・ルターによる一日一章より(5/28)

5月28日

「神の御心によって苦しみを受ける人は、善い行いをし続けて、真実であられる創造主に自分の魂をゆだねなさい。」(1ペトロ4:19)

 私たちみなが学ぶべきキリスト者の行いは、みことばに注目して、重荷となっている切迫した苦悩や災難のすべてから目を離すことである。

 肉はこのような行いをできず、現在の苦悩から目を離さない。そして、悪魔の策略の一つは、みことばから目をずっと遠くへずらして、人がそこにある苦悩の中でしか物が見えなくなるようにさせることである。しかし、そうなってはならないのである。感覚に従う者はキリストを失う。十字架だけをとって、常に苦悩を心や思いの中からできるだけ締め出しなさい。さもないと、人が長いあいだ苦悩にさいなまされているうちに、ますます事態は悪くなるのである。

 もし、あなたが試練と苦悩の中にあるなら、このように言いなさい。「私は決して自分自身で十字架を選んだのではない。私がこのように苦しみ、キリストをもち、教えるのは愛する神のみことばのせいである。だから、いつも神のみ名にお任せしておこう。このような苦悩をはるかに昔に語り、恵み深い神の救いを私に約束された方にお任せして闘い抜いていただこう」と。(『慰めと励ましの言葉ーマルティン・ルターによる一日一章』)

私が私の苦悩の中で目の前のことしか見えなくなっている時でも、私と私の周囲を見渡す神の眼差しが注がれている。(N)