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· ルター,宗教改革500年,聖書

マルティン・ルターによる一日一章より(4/30)

「神に感謝します。神は、わたしたちをいつもキリストの勝利の行進に連ならせ、わたしたちを通じて至るところに、キリストを知るという知識の香りを漂わせてくださいます。」(2コリント2:14)

 ものごとは信仰者にとってしばしば、それがすっかりだめになってしまったように見えるものであり、私たちは意気消沈せざるを得なくなることがある。しかし、信仰は常に勝利を保ち、信仰者にふりかかるあらゆる過失や危険に打ち勝つ。それは見える者を見えなく、聞こえる者を聞こえなくさせるが、また再び、聞こえない者を聞こえるように、見えない者を見えるようにさせるので、結局、罪を犯しても何も失うことはないのである。

 また、もし愚かさや不注意から、つまづいたり失敗しても、神は常にそのようなことを前もって見通しておられ、その過失が覆われ、最後には幸せな良い結末を得られるように調整してくださる。信仰と祈りはそのような力を持つものである。いや、信仰はまことに全能で生きて働くものであるから、人はそこにあらゆる思いを委ね、みことばに信頼すべきである。どのようなことであれ、神のみこころが私たちに行われますように。(『慰めと励ましの言葉ーマルティン・ルターによる一日一章』)

神は私を危機に遭遇させず、悩ませないようにするのではない。傷を負うことや失敗もあるが、その痛みを心にかけて一緒に歩こうとする仲間と結ぶ。絶望の先にある希望を示す。(N)