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マルティン・ルターによる一日一章より(7/2)

7月2日(マリア訪問の日)

 マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖霊に満たされて、声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」 (ルカ1:41-45)

 ルカはこの物語に特別の喜びを感じていたので、特に詳しい描写をしてようである。そして、私たちすべてに、ことに婦人たちにとって、この愛らしい乙女は、三本のとても美しく可憐な薔薇で飾られた一つの花輪として美しく描き出されている。なぜなら、彼はここで私たちも励まなければならない、三つのすばらしい徳を誇っているからである。

 第一に信仰、第二に、特に大きな気高い謙遜、第三に、人前での上品な慎み深い振るまいである。このような装いが、一人の婦人、もしくは少女に備わっているという点で、彼女は、金や高価な宝石、真珠、ビロードや絹を身に付けた、すべての女王や皇帝婦人たちよりはるかに優れている。ーああ、信仰、信仰、おまえを受け入れるのは何と難しいことだろう。しかし、信じた者は極めて祝福された人であるーなぜか。なぜなら、彼は尊い神の住まいであり宮殿だからであるとキリストは言われる。これに対して、信じない者は悪魔の住家である。

 愛する主よ、不信仰から私たちを守ってください。そして、私たちの信仰を強めてください。

(『慰めと励ましの言葉ーマルティン・ルターによる一日一章』)