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· ルター,宗教改革500年,聖書

マルティン・ルターによる一日一章より(7/16)

「わたしの言葉を守る者はいつまでも死を味わうことがないであろう。」 (ヨハネ8:52)

 死のように大きな傷を、もはや気にかける必要がないほどたやすく癒やすことができるのは、まことにすぐれた万能薬にちがいない。もしそれをこの世が信じたら、神のことばのために自分を引き裂いてしまうであろう。熱やペストを癒やすことのできる医術を、人はどんなにかけがえのないものと考え、信頼しているか、そのために(健康になるために)誰もがかけずり回り、あらゆるものを与え、できる限りをしつくすかを人々は知っている。しかし、すべての病気や苦悩や困窮とともに死を取り除く宝物と宝石を誰も評価せず、ほとんど認めないのである。どうか、至高で永遠の真実である神ご自身が永遠にたたえられますように。アーメン。

 あなたがしっかりと信じれば信じるほど、また、疑わなくなるほど、あなたは死をわずかしか感じなくなるであろう。それは確かである。あなたの信仰が弱まり、疑いが増せば増すほど、それだけ多くあなたは死を感じることはまちがいない。ああ、主よ、死に打ち勝って元気になれるように、私たちの信仰を強めてください。(『慰めと励ましの言葉ーマルティン・ルターによる一日一章』)

喪うという経験に打ちのめされ、悲しみがあることを思う。でもそれはただなくなってしまうのでなく神に返すことでもあると信じたい。「場所を用意したら、戻って来て、あなたがたをわたしのもとに迎える」とイエスは言う。死は死で終わらない。(N)