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· 宗教改革500年,ルター

マルティン・ルターによる1日1章(3/26)

 3月26日 

「愛する人たち、あなたがたに勧めます。いわば旅人であり、仮住まいの身なのですから、魂に戦いを挑む肉の欲を避けなさい。」(1ペトロの手紙2:11)

 人が信仰によって義とされていても、悪い欲望からまだ解放されているわけではない。

 それゆえに、霊は日々肉を抑え静めることができるようにすべきであり、絶え間なく戦って信仰が損なわれないように気を付けなければならない。だから、信仰を持っているからそれで十分であり、たとえ肉の欲を満たしていても何の危険もないという人々は、自分自身を欺いている。 

 信仰が正しく守られているところでは、からだの欲するところをしないように、からだを攻めてしっかりと手綱をしめていなければならない。しかしまた同時に、人はからだを弱めたり損なわないようにすべきである。人が断食するのはよいことだが、正しい断食とは、健康を保つのに必要以上には、からだに食物を与えないことである。また、年取った(旧い)ロバが思い上がって氷の上へダンスをしに行って、足を折ってしまわないよう、暴走しないで霊に従うようにからだを働かせながら用心させておくのが良いのである。(『慰めと励ましの言葉ーマルティン・ルターによる一日一章』より)

 数年前、凶悪な殺人事件を受けて、「なぜ人を殺してはいけないか」ということが社会的なテーマとして問われたことがありました。悲しむ人がいるとか、自分がされて嫌なことはしないとか、色々なことが言われます。しかし、最も大切なことは、人の命は、人のものではなく神のものであるということかと思います。だから、自分のことも他者のことも愛しみたい。(N)